革新的な解析ソリューションでECU開発の新たな知見を引き出す

ETAS計測データアナライザーは、さまざまな測定ファイルフォーマットに対応しています。これにはMDF V2以降のすべてのMDFバージョンが含まれます。ASAMで標準化されたMDF V4.xフォーマット（インデックス作成と圧縮を含む）に従ったファイルを使用すると、最良の結果を得ることができます。

さらにMDAは、インターフェースとシンプルなINIフォーマット仕様により、顧客固有のテキストASCIIベースの測定ファイルフォーマットをサポートしています。

オリジナルデータから選択した信号や時間帯を新しい測定ファイルに抽出することができます。サポートされているすべてのファイルフォーマット間の変換も可能です。

アドオンを使用すれば、BLFまたはASCII形式のCANバストレースファイルをロードして解析することもできます。

「インスツルメント」と呼ばれる機能により、さまざまな方法で計測データを可視化することができます：

• 「オシロスコープ」は、信号値を時間経過に伴う変化として表示することができます。
• 「散布図 (Scatter Plot)」は、信号の関係を特定するのに役立ちます。
• 個々のデータを詳細に表示するには、「テーブル」と「イベントリスト」を使用できます。
• 「統計」機能では、定義可能な時間範囲における最小値，最大値，平均値，標準偏差などを明示します。
• 棒グラフ表示では、ある特定の時点における多数の信号の絶対値または相対値を比較することができます。
• GPSマップでは、3つの信号を色分けしてトラック表示することができます。

さらに、ユーザーはすべてのインスツルメントを同期させることができ、指定したカーソル上のデータを同時に表示する事が出来ます。

インスツルメントをレイヤーに配置することで、複雑な構成の場合でもユーザーは簡単に画面をすっきりとさせ、管理しやすくすることができます。

利用可能なスクリーンスペースを最も効率的に使うため、サポート機能をドッキングウィンドウに分割

• 「ファイルエクスプローラー」で現在使用されているすべての設定とファイルの概要が含まれます。
• 「変数エクスプローラ」は、読み込んだ測定ファイルから信号を検索し、フィルタリングすることができます。100,000以上の信号の中からでも、必要な信号を素早く見つけて選択することができます。
• 「コンフィギュレーションマネージャ」は、コンフィギュレーションの全内容を階層的に表示します。レイヤーとインストゥルメントを簡単に管理できます。
• 「情報ウィンドウ」は、測定ファイルや信号のメタ情報を表示します。また、設定やレイヤーにコメントを追加することもできます。
• 計器や軸などの動作や外観は、「プロパティ」ドッキングウィンドウで定義できます。
• 「計算」では、測定された信号から関連する詳細を導き出すことができます。計算信号の計算式を自由に定義したり、定義済みの関数（FMUファイルに基づくものなど）を使用することで、仮想信号を定義することができます。これは、記録された信号に加えて使用することができます。

ユーザーはすべてのドッキングウィンドウを自由に配置することができます。不要なウィンドウを非表示にすることで、貴重なスクリーンスペースを利用して、表示されるデータをより大きく表示することができます。

MDAを他のETASソフトウェア製品と簡単に組み合わせて使用することができます

• INCAからアイコンをクリックするだけでMDAが起動します。最後に記録された測定データは自動的に開かれ、INCAで記録が実行中であっても分析することができます。
• 特定のECU信号について、その意味や他のECU変数との関係などの詳細が必要な場合、MDAのEHANDBOOK NAVIGATORを起動するだけで、独自の対話型ドキュメント形式にアクセスできます。
• ETASのEATBアプリケーションの自動レポーティング機能を使用している場合、より詳細なデータの確認が必要な場合があります。EATBは設定ファイルを作成し、それをMDAにインポートすることで、注意を要する信号や時点に直接ジャンプすることができます。
• ETAS DATA OPERATORは、MDAでの使用をより簡単にするために、測定データを前処理するためのUIを提供します。計測データアナライザは、スタンドアロンでインストールすることも、INCA製品と組み合わせてインストールすることもできます。

計測データアナライザーには、いくつかの便利なツールも含まれています：

• Mdf Shell拡張機能を使用すると、Windowsエクスプローラーに、実験者や録画の詳細など、MDF関連のメタ情報を追加表示することができます。これにより、測定ファイルの識別と選択が容易になります。
• MdfConvert.exeは、既存のファイルから信号のサブセットと特定の時間範囲を抽出し、サポートされている任意の形式の新しいファイルに変換するコマンドラインツールです。
• MdfCombine.exeは、一連の比較可能なMDF記録を1つの結合されたMDFファイルにするコマンドラインツールです。