ともに成功するために!
協調開発ソリューションこそ成功への鍵

転換、変化、変容、不確かさ。これらは自動車産業の現状を最も的確に言い表す言葉であるといえるでしょう。e-モビリティ、コネクティビティ、自動運転(支援)、モビリティサービス、車載アプリケーション…。取り組むべき技術は増える一方です。今後何が市場に登場するのか、それはいつなのか、誰にも断言することはできません。唯一、誰もが認めているのは、多くのイノベーションの主役は「ソフトウェア」だということです。
変化を求める圧力は巨大なものになっています。IT業界の大物たちがこぞって市場に参入し始めており、この分野におけるモビリティビジネスモデルの革新がますます重要になってきました 多くのソフトウェア開発プロジェクトが、ハードウェアから切り離された形で行われています。さらに車載ソフトウェア、特にADAS/ADの分野には、きわめて高度な安全要件とセキュリティ要件が課されています。このような状況の中で、革新的なソフトウェアを迅速に、そして安全に、しかも低コストで市場に投入することが大きな課題となっています。しかも、ソフトウェアを提供した後も現場で絶えずアップデートする必要があるのです。これを実現するには、アジャイルな開発手法、仮想化された妥当性確認、シームレスな統合と実装(continuous integration and deployment:CI/CD)のすべてが揃う必要があります。

開発プロセスを詳しく見ると、4つの重要なエリアがあるのがわかります(図を参照)。すなわち(1)機能アプリケーションソフトウェア、(2)マイクロコントローラ/マイクロプロセッサベースのハー ドウェア向けミドルウェア、(3)サイバーセキュリティのためのホリスティック(包括的)なソリューション、(4)大量のデータを扱う複雑なシステムの開発を従来型の開発ワークスペースでもクラウド上でも、セキュリティを守って効率よく行える開発ツール、の4つです。
アプリケーションソフトウェアは自動車メーカー(OEM)を差別化する大きな要素となり得るものです。一方、ミドルウェア、セキュリティ、ツールの3つは、標準化と開発プラットフォームの共通化が見込める分野です。標準化や共通化は相乗効果を生むと同時に、より高度な安全性とセキュリティを提供します。機能安全の検証や不断のセキュリティ対策のために力を注げば注ぐほど、とてつもなく複雑なソフトウェアと、高度なコネクティビティ、そして頻繁なアップデートが必要になります。この難題を解決するための方法は、たった1つしかありません。それは皆で力を合わせることです。
そうすれば自動車メーカーとサプライヤは、独自のセールスポイント(USP)になるアプリケーション機能の開発に専念できるようになり、目的をより短期間で達成することができるでしょう。成功を確かなものにするには、ミドルウェア、セキュリティソリューション、開発ツールの3つを上手に連携させることが最重要となります。それができたときに初めて開発パートナーはソリューションの付加価値を高め、目標を達成できるのです
開発効率、ソフトウェアの最適化、数々の機能を受け持つミドルウェア、包括的なサイバーセキュリティ - 難しい課題だらけの市場において、ETASはお客様の成 成功を実現するための重要な存在であると私たちは信じています。
車載ソフトウェアの開発の世界には、かつてないほど急速で広範囲に及ぶ変化が起こっています。積極的で緊密な協調とパートナーシップが、過去に類を見ないほど重要になっているのです。単一のソリューションの時代は明らかに終わりを告げました。ともに新しい時代を進みましょう。
執筆者
Günter Gromeier、ETAS GmbH 営業部門 取締役副社長
Jürgen Crepin、ETAS GmbH シニアマーケティングコミュニケーションマネージャ
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