高速な制御機能開発

高速性と信頼性

電気駆動系の新機能の開発には、高速性と信頼性が確保されていなくてはなりません。これはモーターやバッテリ、温度管理のクローズドループ制御といった個々のコンポーネントのみならず、アイドリングStart-Stopや、電力回生と動力補助(ハイブリッドマネジメント)を伴う燃焼エンジンやモーター、ギアボックス等の従来の駆動系の制御開発にも当てはまることです。

ETASでは実証済みのソリューションに加え、革新的な技術も数多く提供しています。

以下に4つの例をご紹介します。

ECU内部の演算機能とインバータ制御対象モデルを直接結合してシミュレーションすることにより、ECUハードウェアインターフェースを経由する時間的ロスを排除して、モデルが計算を行うための正確な情報が得られます。

Function-in-the-Loop

Function-in-the-Loop(FiL)技術は、HiLテストの経済的な代用としても有効な手法です。FiLテストでは、シミュレーションターゲットとなる LABCAR-RTPCが、ECU内で扱われる物理値を直接読み書きできるため、通常のインターフェースハードウェアや外部負荷等を用意する必要がありません。これによりHiLテストシステムに比べて、ハードウェア導入のコストやコンフィギュレーションの工数を大幅に低減できます。HiLシステムでハードウェアや関連のプラットフォームソフトウェアを使用して行う必要があるテストの大部分を、開発初期の段階に行えるため、後追い対策を極力減らし開発リスクの低減に役立ちます。

FiLは、独立した制御機能に関連した信号のテストにおいて特に適しています。この場合、高価なハードウェアI/Oを用意せずにECUの機能検証を行うことができます。例えば、HEVの発熱モデルやエネルギーモデルといったECUソフトウェアのためのモデル計算で得た値を、実車の実センサの代わりに使用するといったケースです。

ECU内部の演算機能とインバータ制御対象モデルを直接結合してシミュレーションすることにより、ECUハードウェアインターフェースを経由する時間的ロスを排除し、モデルが計算を行うための正確な情報が得られます。制御対象モデルは必要な信号を迅速に受け取ることで、インバータ/モーター駆動モデルのための計算時間を十分に確保できます。

LABCAR-RTPCのマルチコア演算性能により、モデルの計算を複数のプロセッサコアに分散して同時並行で行うことができ、複雑で大規模なHEVシステムの要件にも対処できます。

マルチコアPCによるHiLテスト

HiLシステム-LABCAR は、HEVやFCEVの駆動系開発プロジェクトに幅広く採用されています。オープン性とモジュール構造という特長に加え、LABCAR-RTPCのマルチコア演算性能により、モデルの計算を複数のプロセッサコアに分散して同時並行で行える点が高く評価されています。複雑で大規模なHEVシステムの要件にも信頼性を確保しながら対応することができます。多数のバッテリセルを伴うシミュレーションにおいても、マルチコアプロセッサの同時計算が卓越したメリットをもたらします。

EHOOKS

ソフトウェア内のバイパスフックは重要な役割を担います。EHOOKSは外部および内部バイパスを即時に実現するための技術で、これにより、ソフトウェアのソースコードを必要とすることなく既存のソフトウェアにフックポイントを柔軟かつ容易に挿入できます。適用例として、自動車メーカーがHEV機能によりエンジン制御ECUの拡張を図るといった場合が想定されます。 

机上適合

適合規模の増大に伴い、HEV駆動系においては特に開発初期の段階で机上適合を行う重要性が増しています。INCA ファミリの新製品であるINCA-SIP(Simulink®統合パッケージ)、INCA-SCX(シミュレーションコネクタXCP)を使用することにより、ハードウェアの完成を待たずして、適切なインターフェースを介してINCAの実験・適合環境を使用して、仮想モデル上で適合を実行することができます。ここで作成されたデータは、システム開発の最終段階にあたる適合工程で再利用できます。

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