ここ数年、量子コンピューティングの研究が飛躍的に進み、現在の公開鍵暗号方式(非対称暗号とも呼ばれる)を破ることができる最初のコンピューターがあと10年もすれば登場するのではないかと考えられています。ライフサイクルが長い製品のセキュリティを保護するために公開鍵暗号を使用している企業は、これに代わる安全な方法を探し始めています。
量子コンピューター時代への準備はできていますか?
公開鍵暗号方式は広範囲に使用されていて現在はセキュアなアルゴリズムであっても、未来の量子コンピュータによって破られる可能性があります。量子コンピューティングのブレークスルーまでまだ何年もあるかもしれませんが、企業は量子セキュアシステムへの移行を早めに準備しておく必要があります。適切な耐量子計算機アルゴリズムの発見と量子セキュアシステムへの移行は多くの課題をもたらします。
システムの崩壊を避け、将来の規格に準拠し、自動車セキュリティに適用される法律(BSI、UNECE WP.29など)を順守するには、OEMは特に耐量子暗号(ポスト量子暗号:Post-Quantum Cryptography, PQC)ソリューションについて今のうちによく考えておく必要があります。
ウェビナー録画の視聴はこちらから: 自動車用途のポスト量子暗号
ETASの耐量子計算機暗号コンサルティングサービスは、お客様が量子セキュアソリューションへのスムーズな移行を行うことができるようにサポートします。
当社はお客様が課題を理解し、活動分野を特定し、量子セキュアシステムを開発するお手伝いをします。
当社の専門知識
セキュアな自動車アーキテクチャの開発で実証された当社の専門知識に加え、ETASはFLOQI(Full lifecycle Post-quantum PKI)プロジェクトのパートナーとしてPQC分野で幅広い経験を積んでいます。このプロジェクトは、自動車用途の耐量子計算機PKIの開発に特化して資金援助を受けています。
量子コンピューター時代のセキュアな未来へ – サービスの概要
- 当社は量子コンピューターの開発によって発生する問題に対する認識を高めることを目的としてカスタマーワークショップを開催しています。
- 当社は活動のポイントと優先順位に関する具体的な提言を行い、お客様がタイムラインを確立するお手伝いをします。
- 耐量子計算機アルゴリズムに向けた標準化活動に関する最先端の分析を行います。
- 当社の耐量子計算機暗号エキスパートは、耐量子計算機ソリューションへの移行に必要な変更を特定するために、公開鍵暗号方式を使用する特定のシステム(たとえば、機能または機能単位ブロック)を固有の要件を考慮して分析します。
- 当社は、公開鍵基盤(PKI)または鍵管理などに関する移行および移行ソリューションを設計します。
当社のPQCエキスパートは、以下の点に関して耐量子計算機アルゴリズムを分析します。
- 鍵および署名サイズ
- 署名のパフォーマンスとアルゴリズムの検証
- メモリ消費
- アルゴリムのセキュリティに対する信頼性
- ユースケースの要件
当社はさまざまなターゲット/ユースケースに適したアルゴリズムを特定するために、配備されているECUのリソースを使用可能なベンチマークと比較します。当社は、耐量子計算機セキュリティに必要な変更に関して、隣接するITシステム(PKI、バックエンドなど)の分析を提供します。